1. 私の、贅沢な時間 VOL.4 「編む時間」

VOL.4

「編む時間」

心が満たされるまで、自分の好きなことをしながら過ごす。
そんな、ささやかだけど贅沢な気持ちになれる時間を、
個性派ぞろいの土屋鞄スタッフに尋ねてみました。
皆さまは、「贅沢な時間」をどのように楽しまれていますか。

今回は、スタッフ・持丸の「編む時間」をご紹介します。

手芸や草木染を趣味にしている母の影響で、これまでいろいろなものづくりをしてきた。今では一番の趣味となった編み物を本格的に始めたのは、実はほんの3年前。細かなつくりのものが、どんな風にできているのかを考えるのがとても好きなので、すぐ夢中になった。あと、持ち物がかさばらないから、どこでも時間をかけてゆっくりできるというのが性に合ったみたい。

セーターとかショールとか、編みたいものはインターネットで探して決めることが多い。最初に惹かれるのは、パターンの面白さやかわいさ。気に入ったものを見つけたら、今度はそれをどんな毛糸でつくるか、いろいろと想像を巡らせる。頭の中で毛糸の種類や色を選んだり、配色をあれこれ考えてみたり・・・完成予想図を夢見る時間が、たまらなく幸せ。

気に入った編み図を見つけたら、自分用に分かりやすく整理したり図を加えたりしながら、タブレットのノートにまとめ直すのが私のやり方。設計図から建築物を想像するように、編み図を読み解くのが楽しくて仕方ない。

編むものが1つだけだと飽きてしまいそうなので、いつも3つか4つのアイテムを並行して進めている。編み物の道具は、使いやすさはもちろんだけど、自分にとっては見た目も大事。道具がおしゃれだと用意や片付けも楽しくなるし、何より編むモチベーションが上がる。

好きな糸はウール100%や、手染めのナチュラルなもの。染まり方が不均一なので、編んだものに色の濃淡や表情が出てくるのが面白い。「この糸を使ったら、どんな感じになるかな」などと、編み図を想い浮かべながら毛糸を選んでいると、いつでも気持ちが高まってくる。

編んでいる間は頭の中を空っぽにできるので、私にはとても心地よい時間。まっさらで、無心になれる。最初の一段、二段と順調に編み進んでいくとスイッチが入って夢中になり、あとはもうひたすら手を動かして、目の前にただただ集中。仕事で疲れた頭を休ませることができるから、ストレスの発散にもなっている。

でも、なかなかうまくいかないことも多くて、解いてはやり直し・・・を、夜中まで繰り返したことも。その時は泣きたい気持ちになるんだけど、完成したときのうれしさを想い浮かべると、なんとか頑張れる。

ずっと同じものをやっていて少し飽きてきたら、気分転換で別のものを編み始めたり。でも、疲れてきたら素直に休憩する。「もうちょっとできるかな……」というくらいがちょうどいいタイミングだと最近気付いた。コーヒーを淹れたり、お菓子を食べたりしてリフレッシュ。

長い時間をかけて編んでいたものが完成した時は、「やっと、できた!」「よく頑張ったなあ」という達成感で、胸がいっぱいになる。編みたてのセーターに腕を通してみたり、ショールを羽織ってみたりして、出来栄えを確かめていると、何とも言えない満足感に浸れる。

無心になって手を動かしながら、想像していたものが少しずつ形になっていく過程をつぶさに感じられるのは、大きなものでも小さなものでも変わらず、とても楽しい。そして何よりうれしいのは、自分にはまだまだ編みたいものがいっぱいあって、こんな幸せな時間をこれからもずっと楽しめるんだということ・・・かな。


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