1. 雨の日の気分を上げてくれる、男前な傘。

前原光榮商店の傘 BORDER-16

STAFF / TOSHIAKI OHNISHI
愛用歴 8年

雨の日の気分を上げてくれる、男前な傘。


お気に入りの傘が一つあるだけで、雨の日はうんと楽しくなる。それを人生で初めて教えてくれた、職人仕立てのブラウンの傘。この傘と出合うまでは、服や靴が濡れてしまうし、クセ毛の髪が言うことを聞かなくなるし、雨の日はたいてい憂鬱だった。でも、この傘を差して歩き出すと、そんな下がり気味な気持ちはいつの間にか吹き飛んでいて、「雨の日も良いものだよなあ」なんて、軽い足取りで歩いている自分がいる。

傘にこだわりを持ったきっかけは、昔、デート中に傘のビニール部分が剥がれて飛んでいってしまい、恥ずかしい思いをしたから。その時に「男として、きちんと良い傘を1本持っておこう」と心に決めた。そうして僕の前に現れたのが、この傘だ。まさに一目惚れだった。襞(ひだ)まで美しい艶のある生地に、それを引き立てる、太くて男前な手元。どのパーツにも職人の丁寧な技が光っていて、人の手から生まれたものだけが持つ、何か品のようなものに強く惹きつけられてしまった。

16本骨のデザインは、つくりが細やかで、とても丈夫だ。上半身をすっぽりと覆うほど大きいこともあって、この傘を差していると、不思議と安心感に包まれる。ピンと張られた生地は、雨が当たるとポンポンと小気味良い音がして、それも楽しい。長く愛用したいから、使った後は風呂場で陰干ししたり、きちんとカバーを掛けたりと、手入れにも気を遣っている。これには、普段ずぼらな性格の僕が一番驚いているのだけど。

楓(かえで)製の手元は、使ううちに艶が増して、自分の手にしっくりとなじむようになった。小さな傷も少し付いたけれど、それも自分の時間が染み込んだ証。使い続ければ、真鍮の金具にはもっと重厚感が出て、生地の色も渋い風合いに変わっていくだろうから、僕がおじいちゃんになった時に、一番似合う傘になっていたらうれしい。それには、この傘に負けないように、僕自身も味のある歳の重ね方をしていかないとな。

前原光榮商店「ボーダー-16-ブラウン/オレンジ 楓 」
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