1. 「レザーキャンバス」ができるまで -前編- 「生地」を訪ねる

「レザーキャンバス」ができるまで

「レザーキャンバス」ができるまで 前編―「生地」を訪ねる"
  ― 前編 ―「生地」を訪ねる  

“夏に持ちたくなる軽快さ”をテーマに、
生地と革を組み合わせた限定製作「レザーキャンバス」。
そのメイン素材である「渋染めウォッシュドキャンバス」は、
デザイナー・舟山がこだわって厳選した生地です。

前編では、この生地がどのようにして生まれたのかをご紹介します。

限定製作「レザーキャンバス」は完売いたしました。

“後編 「つくり」を訪ねる”はこちら

生地でも
“土屋鞄らしさ”にこだわりました

「丈夫で軽いだけでなく“土屋鞄らしさ”が詰まった生地が欲しかったんです」。デザインを担当したスタッフ・舟山は、「レザーキャンバス」の生地選びについて、そう語ります。土屋鞄らしい生地とは、革のように豊かな表情を持ち、手触りを楽しめ、使うたびに味わいが深まるキャンバスです。

要所や補強箇所に使われる革は、こちらも使うほどに色艶が増す、ナチュラルな風合いのもの。「渋染めウォッシュドキャンバス」は、この革との相性も熟慮して選ばれています。


倉敷で、昔ながらの力織機で織る



最初のこだわりは、ベースのキャンバス生地。長く使っていただくには、丈夫でしっかりと目が詰まっていることが必須条件です。それでいて味わいがあり、手触りが柔らかく心地良いもの――そんな生地を求めて行き着いたのが、岡山・倉敷の老舗帆布工場でした。

ここでは、昭和40年代に廃番になった昔ながらの力織機(りきしょっき)が現役。生産効率こそ良くないですが、現在主流の織機と違い、端まで美しく均一に織ることができるそう。この力織機から生まれるキャンバス生地は、しっかり密に織られながら、ふんわり柔らかな手触りに仕上がるのが特徴です。



力織機で独特なのは、「経通し(へとおし)」という工程。これは、1000本以上になる経糸を、職人の手で1本ずつパーツに通していくというもの。しかも織る品物によって、糸の通し方が違います。本当に手作業でやるのかと目を疑うような、根気と集中力のいる作業です。



力織機での生地づくりには、所々に人間の目や手を使った作業が必要になります。織るのは機械ですが、品質を保つ要はやはり職人の経験と勘。鋭敏な感覚を研ぎ澄ませて、織機の音や湿度の違いから生まれる変化を察知する職人がいてくれるからこそ、生まれる生地なのです。


京都で染め、広島で洗いをかける



革のように、使い込んでいくほど味わいを増していく生地に仕上げるには、染色がカギ。そのため、京都の工房で伝統的な手法を用いて染めました。まず、植物の渋でじっくりと染色。鉄分を含む媒染液に漬け込み、鉄とタンニンが反応して深く渋い色に変わったら、生地に定着するのを待って洗いにかけます。この工程を何度も繰り返すことで、味わいのある色に染め上がるのです。

しかし、このままではまだ生地がゴワゴワしてしまい、時間が経つと表面にタンニンの粉が吹いてしまいます。そこで最後に広島の工房で、染めた生地を柔軟剤とともに洗って余分なタンニンを落とします。この最後の洗いでさらに風合いと表情が加わり、革と相性の良い、風格のある生地に仕上がります。



「渋染めウォッシュドキャンバス」は、このように多くの職人が時間と手を惜しまず仕立てたこだわりの生地。革と同じように日々の使用で色や風合いが変化し、味わい豊かになっていきます。どうぞじっくりと愛用し、あなたの味わいに育ててみてください。

限定製作「レザーキャンバス」は完売いたしました。

-後編- 「つくり」を訪ねる
こだわりの生地の魅力を生かして、限定製作「レザーキャンバス」の鞄を形に。西新井工房での製造風景をご案内します。
「工房探訪」岡山県倉敷にある帆布工場
ベースのキャンバス生地を製造する、倉敷の帆布工場。すでに廃番となった機械が現役で活躍する製造現場を、訪問しました。
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