1. 季節の暮らしかた -一番だしのとり方-

新しい日々、和食の基本を改めて


新生活の始まりや草木の芽吹きなど、気分も新たになる4月。毎日の食生活を見つめてみませんか。お味噌汁や煮付けなど、和食の基本となる「だしのとり方」を料理家の蓮池陽子さんに教わりました。


和食にも精通する、料理家の蓮池さん。教えていただいたのは、お吸い物から煮物まで使える一番だしのレシピです。

「今日は和食の基礎となる、昆布とかつおぶしでとる一番だしについてお伝えします。だしを素材からとると聞くと、難しいとおっしゃる方もいますが、実はとてもシンプルなんです。何よりしみじみ美味しいから、ぜひ日常的に取り入れていただきたいです(蓮池)」



一番だしのとり方

材料
 昆布(できれば真昆布)・・・10×10cm角1枚
 かつおぶし・・・10g
 水・・・1ℓ

道具
 鍋
 ザル(もしくはキッチンペーパー)
 ボウル

[1]昆布と水を鍋に入れ、20分ほど浸しておく。そのまま中弱火にかける。

[2] [1]が沸騰する直前に昆布を取り出し、かつおぶしを入れたらすぐに火を止める。

[3]かつおぶしが鍋底へ沈むのを待ち、ザルやキッチンペーパーで濾す。

POINT


●諸説ありますが、60〜70度で煮出すと旨味がもっとも出やすいといわれています。
●だしの味がしっかり欲しい場合は[2]でかつおぶしを入れたら、そのまま5分くらい煮ます。
●[3]で絞るとエグ味が出るので、濾すだけにとどめましょう。

とった一番だしは、すっきり澄んでいて、豊かな香りがホワッと漂います。次は、このだしを使ったレシピをご紹介します。




一番だしを使ったレシピ
「だし入りスクランブルエッグのっけごはん」

材料 / 1〜2人分

<たけのこ入り牛そぼろ>
 たけのこ(水煮)・・・150g(1袋)
 牛ひき肉・・・100g
 油(または牛脂)・・・小1
○調味料
 醤油、みりん、酒、砂糖・・・各大1

<だし入りスクランブルエッグ>
 卵・・・2個
 一番だし・・・50ml
 砂糖・・・大1/2
 薄口醤油(醤油)・・・小1

 ごはん・・・1合分
 山椒(三つ葉や万能ネギでも可)・・・適量(お好みで)


まずは、
たけのこ入り牛そぼろをつくります


[1]たけのこを食べやすい大きさに切る。
[2]フライパンに油を熱し、牛ひき肉を入れて混ぜながら中火で加熱する。肉の色が茶色く変わってきたら[1]を加え、油がなじんだら調味料をすべて入れ、水分を飛ばしながら3分ほど炒める。
[3]火が通った[2]を、あたたかいごはんと混ぜる。


続いて一番だしを入れた、
ふわふわスクランブルエッグ

[4]ボウルに材料をすべて入れ、箸でよく混ぜる。
[5]中火で加熱したフライパンにサラダ油(分量外、大1程度)を熱し、[4]を一気に入れる。縁が固まってきたら、箸で大きくかき混ぜる。これを2〜3回繰り返し、半熟の状態で火を止める。


熱々のスクランブルエッグを、
具材を混ぜたごはんにのせて


[6]たけのこ入り牛そぼろを混ぜたごはんを器に盛り、スクランブルエッグをのせる。
[7]お好みで山椒の葉をのせたら、出来上がり。

POINT


●卵は一番だしを入れたボウルに割り、菜箸でほぐすと白身が混ざりやすい。
●スクランブルエッグは手早くつくるのが成功のコツ。しっかり熱した鉄製のフライパンに油をしっかり回すか、焦げ付きにくい加工を施したフライパンを使うのがおすすめです。

「だし巻きにするとなると難易度が上がりますが、スクランブルエッグなら多少の失敗はご愛嬌。今回は春に旬を迎えるたけのこと牛ひき肉をごはんに混ぜましたが、冷蔵庫にある具材やお好みの食材に変えても良いですよ。具材は醤油やお塩で軽く味付けすると、卵に加えた一番だしの香りがひき立ちます(蓮池)」

だしはとってから塩を少々入れると、2〜3日なら冷蔵庫で日持ちします。ただし徐々に香り、味ともに落ちていくので、長期間使わない場合は冷凍をして早めに使い切りましょう。

新しい生活の始まりは、いつもとは違う緊張感があるかもしれません。そんな時、心をほろりとほぐしてくれるのは、幼い頃から親しんだ味。

毎日食べるものだから、ひと手間を楽しんでみませんか。


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