1. 季節を彩る和の色名帳 苔色

日本

日本には、数多くの「色」の名前が存在します。昔の日本人は、過ぎてゆく季節の風景を、そっと切り取り手元に置くように、色のひとつひとつに、丁寧に名前を付けました。見逃してしまいそうな小さな変化に心をとめる、日本の美学。今日はちょっと一息ついて、色の名前を、呼んでみませんか?

色

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苔色 ( こけいろ )

苔色 とは……苔のような、くすんだ緑色のこと。苔がある風景というものは、満開の桜や秋の楓のような、一瞬の美しさとは一味違う、深い魅力に満ちている気がします。目の前のものを「美しい」と理解するよりも、さらに深くにある感覚的な境地に訴えかける何か。それは蒼古という言葉があるように、長い時間という何事にも代えがたい重みのある物語の存在を、思わせるからかもしれません。深いこの緑がある。それだけで、景色に過ぎ去った時間の蓄積が放つ「魔力」のような、奥行きある美しさが加わるように思うのです。

※ブラウザ等の環境によって、色の見え方が異なります。

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