1. ファーストスプーンができるまで。2
ファーストスプーン
ファーストスプーン
ファーストスプーン

サンドペーパーでの作業の際、毛引きで描いた中心線には触りません。ベルトサンダーで削った際に、すでに中心を整えたからです。最後に目の細かいサンドペーパーに持ち替えて、最終調整を。見る見るうちに表面がすべすべに。
どこで「作業の終わり」を判断するのでしょうか。
「手離れの良さを感じる瞬間があるというか。やりすぎてもだめなんです。いい材料を短時間でさっとやる。料理と同じですね」

ファーストスプーン
ファーストスプーン

スプーンの形づくりは終わっても、まだ完成はしていません。長い時間をかけて、スプーンに色付けをします。
色付けに用いるのは、食用に使われる国産無添加のえごま油。産地にもこだわり、確かな安全性が確認されたものを使っています。もちろん、赤ちゃんの口に入っても安全。

ファーストスプーン
ファーストスプーン

えごま油を入れたビンに、スプーンを沈めます。季節に応じて漬けておく期間は異なりますが、長い時間をかけてじっくりとスプーンに色付けを。
取材の日は「いま漬けていたものが、ちょうどいい頃だから」と、漬けこんで優しい色がついたスプーンをビンから取り出して見せてくださいました。菜箸を使って取り出す様子は、どこか料理のよう。
えごま油から取り出したあと、もう一度サンドペーパーで削って整えたら、ファーストスプーンの完成です。

ファーストスプーン
ファーストスプーン

ファーストスプーンづくりについて、田中さんはこんなことを話してくださいました。

はじめて子どもの口に触れるものだから、重いものですよね。豊かな感覚を養うために、「本物」の刺激を与えたいんです。経年変化するものって、油断できないんです。正直に表れてくる。ていねいに扱おう、大事に使おうという気持ちが、ひとの美しい所作を形成しているように思うんですよね。そして木は、いつか朽ちてなくなる。本物の素材を小さいころから手にして、ものが「ちゃんと壊れる」ことをしっかり伝えるのも、大事なことだと思います。

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