1. No.24 窓辺の記録

革職人

コツコツつくって50余年の工房を、ウロウロとしてみます。
つくる職人、使う道具、できあがったものに近づいたり離れたりしながら、
工房の音や声、匂いを綴るコラムのような、ちょっとしたよもやま話です。

工房

2014/04/01

窓辺の記録

春の太陽がサンサンと音を立てて、まぶしく射しこむ心地良い窓辺に、革の切れ端がずらりと並んでいます。「窓辺」のような「浜辺」のような、なんだか干物づくりを連想させますが、これは製品企画の大切な業務のひとつ。日光による革の変化を記録中です。

新しい製品を企画する場合には、専門機関を通して革を検査します。耐久性や堅牢度(色落ち)について数値として知ることはできますが、革の表情までは分かりません。長く愛用できる製品をつくるために、数年後の姿を想ってデザインする。土屋鞄の大切にしていることです。

「世界にはたくさんの革があって、原皮の種類や加工方法もさまざまです。データの数値だけでは分からない実際の革の変化を実感しながら、革を楽しむ製品をつくりたいです」。そう話すデザイナーの目がキラリ。色とりどりの革の切れ端の先に、新しい鞄や小物が見えています。


TOP