1. No.14 一年分の深呼吸

革職人

コツコツつくって50余年の工房を、ウロウロとしてみます。
つくる職人、使う道具、できあがったものに近づいたり離れたりしながら、
工房の音や声、匂いを綴るコラムのような、ちょっとしたよもやま話です。

工房

2013/12/26

一年分の深呼吸

あと数日で、一年が終わろうとしています。工房でも、あちこちで片付けが始まりました。ミシンに油をさしたり、漉き機や裁断機の掃除。大きな機械の隅々を丁寧にメンテナンスします。春や夏の休み前とは、やはり気持ちが違う年末。窓から入ってくる、キリリッと冷えた風で、工房の空気が次第に入れ替わっていきます。

一年目の若手職人は、今年の緊張をほぐすように。ベテランは、積み重ねた時間を確かめるように。職人たちはそれぞれの思いをめぐらせています。さまざまな素材と向き合い、道具と向き合い、失敗から学び、発見や工夫を吸収しながら。ものづくりの時間を重ねることができました。

職人に創作意欲を与え、その熱を受け止める、大切な工房に感謝して順番に電気を落とします。そして、ふうっと息を吐き、一年分の深呼吸。リフレッシュした職人と、道具たちが、新しい熱気で工房を包む朝を楽しみにしながら、今年のものづくりを終えたいと思います。皆さまも、気持ちのよい年明けをお迎えください。


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