1. No.06 革の景色

革職人

コツコツつくって50余年の工房を、ウロウロとしてみます。
つくる職人、使う道具、できあがったものに近づいたり離れたりしながら、
工房の音や声、匂いを綴るコラムのような、ちょっとしたよもやま話です。

工房

2013/10/25

革の景色

大きな革をバサリッと広げると、どこか遠い国の大地のような広大な景色が見えてきます。風に吹かれ、サラサラと流れていく砂漠の砂のように美しい革の模様。世界遺産級の岩場を想像させる、個性的で力強いシワの重なり。オイルが匂い立つ風を感じたら、もう、気分は革の旅人です。

革には確かに命がありました。「表情」と、よく言いますが、「景色」と、表現したくなる。そこに流れていた時間の蓄積が、本革のスケールの大きな魅力です。

みなさんへ届いた鞄や小物には、どんな景色が見えるでしょうか。革と一緒に過ごしていく時間が楽しい旅のようでありますように。


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