1. No.01 時間のかたまり

革職人

コツコツつくって50余年の工房を、ウロウロとしてみます。
つくる職人、使う道具、できあがったものに近づいたり離れたりしながら、
工房の音や声、匂いを綴るコラムのような、ちょっとしたよもやま話です。

工房

2013/10/04

時間のかたまり

木のこぶか、はたまた隕石か、ごつごつとぶ厚い職人のこぶし。それはまるで、時間のかたまりです。道具を握り、革を握り、 年輪と化したマメの数々。職人のもっとも身近な道具として、常に酷使してきたわけです。

大きな節々や硬い爪を見ていると、「げんこつは勘弁してください」。そんな気持ちにもなりますが、 無骨なようでいて、スマート。 細い糸も、針も、小さな金具も、ササッとやさしく扱います。 それが職人の手というものです。

たくさんの失敗と我慢と、集中と。「つくる毎日」をつなぎ続けてへこたれなかった手の肖像写真。握手をすると意外に柔らかくて、思わずホッ。ホロリとします。


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