『 気まぐれな旅 』それが本日のテーマ。
本日の旅の舞台は、『長野県の湯田中温泉』そして『志賀高原』。日に日に色付く街路樹を眺め、ひんやりと冷たい風を体に感じるようになった今日この頃。

車で2時間弱の、私の気軽で身軽な気まぐれ旅行の一日がスタート。

そして、この旅に登場するのは当工房の新シリーズ『プシケ』。『プシケ』は、フランス語で“みの虫”の意味。柔らかい素材に仕上げるよう鞣され、更にオイルを含ませ、最後に自然でいて均等なしわが出来るよう丁寧に加工された素材。

その素材感・色見が、秋の優しい落ち葉を、そして更に、その落ち葉に囲まれた“みの虫”を連想させる。落ち葉の持つ独特の温もりは、落ち葉に包まれ、覆われ、目を閉じ自然を体の底へ馴染ませたいと、そう思わせてくれる。丁寧で優しい加工から生まれたこの素材からは、温もりと穏やかさを伝えたい。

気まぐれ旅行のお供、『プシケ』は3種類。

どのタイプも、女性らしい優しいフォルムが魅力。すべてにおいて、『包む』という言葉を連想させる、包容力を感じさせるデザインとなった。

車の外に鮮やかな木々が広がる志賀高原の白樺の森。

全身に土の香りを含んだ空気を吸い込みながら歩くと、カサッ、カサッと落ち葉を踏み締める音がリズミカルで愉しい。白樺に囲まれた、ぽっかりと開けたこの空間、広場、見上げると、蒼い空が丸く丸く広がっていた。

この不思議な静けさが漂うこの空間に、ぽつんとプシケ。

名前は『フレーヌ』。“とねりこの木”をイメージし命名。犬の耳を連想させるような、愛らしいデザインが特徴です。連れ歩く事が愉しくなる可愛らしいフォルム。だから、旅先では本当に愛着が湧いてしまう程の愛嬌者。

木々が風に揺れる音に耳を澄ましながら歩くと、また、ぽつんとプシケ。

名前は、『シプレス』。“糸杉の木”をイメージして命名。その優雅で存在感のある糸杉のように、落ち着きを放ち、どうどうとした雰囲気を漂わせるトートバッグ。

所々の滑らかな曲線が、その風格に優しい女性らしさを添えてくれる。

ブァン・ゴッホの描いた糸杉の魅惑の力と静かな力強さを思い描きながら、この鞄と秋の森深く深く、哲学にふける。どちらも森から生まれたような、土の香り漂うナチュラルな鞄。だから、森の空気に世界に、とても素直に溶け込んでいた。

午後が深くなり、肌寒さを癒すため近くの温泉地へ移動。ここは『湯田中温泉』、和が街中に漂う心まで温める街。細い路地の両側には、古くからの老舗旅館が犇めきあう。それでいて、張り合わないその雰囲気が、街の優しさ、温かさを再認識させてくれる。

街のあちこちに共有の温泉が。浴衣姿に丹前を羽織り、下駄をカタカタならしながら人々が行き交う、昔ながらのノスタルジックな光景に頬が弛んだ。

見渡すと、そのままタイムスリップしてしまいそうな古き良き日本の原形がそこにあった。温泉につかり頬を赤らめた人々が、幸せそうに会話に花を咲かせている。

「素敵な街だなぁ」と、そっと体から力が抜けていく。


この場所には、『プシケ』で唯一男女で使えるバッグを。
名前は、『カトゥーラ』。“桂の木”をイメージして命名。ショルダーにも、ハンドにも使える2WAYタイプが嬉しい。だから、旅にもぴったり。木の幹を連想させるロール型のフォルムは、甘過ぎず、また硬過ぎず、体にそっと馴染んでくれる。

『プシケ』を連れた気まぐれで不思議な旅。この季節、この時間にこの鞄と出会えた事が嬉しい。季節を感じるこの鞄と、深い季節を求めて、気まぐれで楽しい目的などない旅へ、ぜひ。