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いつもの製作会が終わった静かなはずの工房に、1台のミシンが断続的に機械音を響き渡らせている。さてはまた赤川が居残りを……と思ってその音の主を探してみれば、そこには赤川とは似ても似つかぬ、いやむしろ正反対のルックスといっていい匠流デッチの姿があった。そう、今回お送りする「本日の居残り」の主人公はこの玉川勲。普段はいたってクールな彼が居残りまでしてやろうとしていることとはいったい何だったのだろうか……。
2枚の革に玉革を挟んで縫う時に一番気をつけなくちゃいけないのは、上下2枚の革と玉革の縫い終わりがピッタリ揃うように縫っていくということなんだ。えっ、そんなの当たり前じゃんって思うかもしれないけれど、初めての頃は、同じ長さで採ったはずなのに、実際やってみると玉革だけ寸法が足りなくなったちゃったりすることがよくあるんだよ。つまりミシンを掛けるときに知らず知らず玉革を押し込んで縮めてしまってるか、逆に上下の革を引っ張って伸ばしてしまってるんだよね。だから何度も失敗しながら感覚を身体で覚えて行くことが大事。ただ縫うだけといっても、決して単純なことではないんだよ。
玉川1人かと思われた居残りだが、実は赤川もいたことが判明。しかし、いつもなら目立ってしようがない赤川の居残りも、匠流四天王(あとの3人は?)のひとり・玉川の心を打つ居残り姿の前に完全に埋没してしまった。ちなみに、その居残りの間にもミスを重ねていたという赤川。だが何度失敗してもへこたれないそのひたむきな姿勢は、いつかきっと報われるはずだ。赤川がんばれ!お天道様は必ず見てくれているぞ!そう、自分に言い聞かせる赤川であった……。
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